スズキ金物店メインイラスト

T O P 会社概要 商品紹介  焼 印合カギ D  I  Y 千代鶴系譜 道具の歴史リ ン ク





(四) 鉋造りをしていた期間



 サンフランシスコ講和条約の締結(昭和26年9月締結・昭和27年4月発効)に貢献された内外の高官に、感謝を込めて日本刀を贈呈するという目的で300振の日本刀の製作が、昭和27年5月に通産省から許可されました。刀の作成から離れ、もっぱら鉋造りを生業としていた天田にも声がかかり、太刀を二振製作することになりました。また同年に、伊勢神宮式年遷宮御神宝大刀製作に刀匠宮入昭平の助手として奉仕するなど、天田は次第に日本刀製作に専念するようになり、鉋造りから遠のいて行きました。

 天田の鉋造りは、昭和25年前後のほんの数年間でしたが、鉋造りの歴史のなかで、人間国宝が若き日に鍛った千代正銘の鉋として燦然として残る出来事です。天田も、たった一度だけ会った千代鶴是秀や鉋造りを伝授してくれた長島宗則から、「仕事に対する根本の構えの大事さをわたしに教えてくれた」と述べているように、鉋造りはその後の天田に大きな影響を与えています。



←前のページへ   このページのトップ   次のページ→

トップイラスト

Copyright (C) 2006 Suzuki Kanamono. All Rights Reserved