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むすびに



 奈良時代から現在まで、日本における左官鏝の歴史を概観してきましたが、むすびに左官鏝の将来について述べてみましょう。

 建築に関して多くの部分が職人の手から離れ、効率性や経済性を求めて機械化されて来ましたが、壁を塗る左官の部分は最後まで残された手作業の職人領域と言われています。壁塗りは機械化がむずかしく、そのため効率性・経済性を求めて、新工法・新素材が開発されて壁塗り工事を除外した新しい壁作りがおこなわれ、バブル期以降左官の領域が縮小されてきました。


 しかし近年、健康に良いエコ壁として、また芸術性の高いデザイン壁としてなど、壁塗り工事が新しい分野で復活して来ています。左官鏝も、それに合わせて新しい種類が作られてきています。


 左官鏝の製造は、兵庫県三木市が全国の90%以上占めています。その三木市の鏝鍛冶は高齢化と後継者難などもあって、次々にやめていく現状です。また、鍛造鏝は高価になるばかりで、手に入れ難くなりました。

 しかし、安価な貼り付け型鏝の出現によって、従来や新しい壁材にもこの鏝で十分に対応できますし、手に入れ易い利点もあります。今後、貼り付け型鏝がさらに改良されて種類を増やし、鏝の主流の座を占めていくことと思われます。



平成21年3月吉日

 (有)スズキ金物店
  代表取締役 鈴木 俊昭




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