私は、平成24年9月に上梓した「続・日本の大工道具職人」の第1章の中で、「大阪の大工道具鍛冶の名工 善作について」と題して、3代に渡る松原善作、2代目と3代目や、本元の善作と問屋の善作銘作品との判別方法などについて語りました。しかし、資料が見つからない部分もあり、「善作」について十分に語ることができず、心残りがありました。
香川氏は、これらを竹中大工道具館所蔵の資料や自ら歩いて調査・収集した資料に基づいて語られていますので、間違いのないことだと思います。これは、「善作」について極めて貴重な資料です。嬉しくなった私は、まだ香川氏に1度もお会いしたことがないにもかかわらず、その夜電話をして、貴重な資料を世に出されたお礼を述べた次第です。
そこで、私の著書「続・日本の大工道具職人」(平成24年)の中に記載した「善作」について、一部の箇所に誤りがありましたので、訂正と追加をする意味で、重複を避けながら香川氏の記述を参考にして、改めて「善作」について語ってみましょう。以下、敬称は略させて戴きます。
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