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 《刃物鍛冶「加藤良明」家の系譜》



兼国鮎型 8



はじめに



 現在、山梨県側の八ヶ岳の麓、北杜市高根町で、日本刀やナイフ・切り出し小刀・包丁などの打刃物を鍛っている刀匠に、「加藤兼国」銘の加藤清志氏がいます。加藤氏は、刀匠であった祖父の代から数えて3代目になります。加藤氏は玉鋼を使って鍛った日本刀や刃物以外は刀匠銘の「加藤兼国」を作品には切らず、祖父の代からの銘である「良明」銘を切ります。

 東京目黒区碑文谷に加藤氏の鍛錬所があった昭和50年代、当時私が部長をしていた「城南七日会青年部」で加藤氏と一緒に活動し、友人として親しくさせて戴いておりました。「城南七日会」とは、東京鋸商工組合城南支部の見本市会で、世田谷区、渋谷区、目黒区、大田区、品川区在住の金物小売店で組織されていました。

 この青年部の行事で、加藤氏に鋼についての講演をお願いしたり、加藤氏たちと一緒に恵比寿の石堂輝秀鉋製作所を訪れ、当時健在であった輝秀氏からいろいろお話を聞いたりしたこともありました。

 加藤氏は、平成12年に目黒区碑文谷から北杜市高根町に鍛錬所を移し、文化庁から正式に認定された刀匠として、日本刀の思想と西洋ナイフを融合させ、この分野では現在国際的にも大変有名な匠です。

 私は、昭和55年、この加藤氏のお父上の加藤真平(まさひら)氏に、「昭和庚申年二月日 武蔵国水心子藤原良明作」と切った磨き切り出しと、「昭和庚申年三月日 藤原良明作」と切った鮎型切り出しを鍛ってもらいました。

 最近、2代目である加藤真平氏の鍛った「良明」銘の切り出し作品が、大工道具愛好家の間でも広く認められて高く評価され、インターネット上で紹介されるようになりました。そこで、当店所蔵の切り出しを写真紹介すると共に、名門刃物鍛冶「加藤良明」家3代に渡る系譜を述べてみたいと思います。これは、同時に名門刀匠「加藤兼国」家の系譜でもあります。

 尚、この原稿は、加藤清志氏から詳しくお聞きしたこと、「続道具曼陀羅」(昭和53年)そして刀剣に関するホ−ムページを参考にさせて戴きました。以下、敬称を略させて戴きます。


刃物鍛冶「加藤良明」家の系譜 目次





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(一) 初代「加藤良明」 (二) 2代目 「加藤良明」 (三) 3代目「加藤良明」 むすびに むすびに