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(二) 当時の大工手間賃と諸物価について



 インターネット上に紹介されている昭和初期の物価を見ますと、昭和5年に白米が10kg2円30銭、日雇労働者賃金が1円60銭、豆腐一丁が5銭、そして昭和7年の銭湯入浴料が7銭でした。昭和6年の家計簿調査によると、都市部勤労者世帯1ヶ月の平均収入は86円であったと言われています。昭和7年の教員初任給は50円でした。中川清著「技術と都市社会」に記載されている統計から推定すると、昭和7年当時のごく一般的な庶民の月収は60円から70円位と言えましょう。

 東京における一人前の大工一日の手間賃は、朝日新聞発行の「値段の風俗史」によると、昭和3年では3円10銭、昭和6年では2円80銭、昭和8年では2円、昭和10年では1円85銭、昭和12年では2円20銭であったと指摘されています。

 好景気であった大正12年の3円53銭をピークに、不景気で大工一日の手間賃は段々安くなり、昭和12年頃からやっと上がり始めました。大不況の昭和7年当時は、大工一日の手間賃は2円であったと指摘されます。しかし、いろいろ調べてみますと、1円80銭位であったとの報告もあります。これは、あくまでも東京における一人前の大工の手間賃で、そうでない大工の手間賃はもっと安かったと思われます。



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